マンション査定額に差が出る理由とは?価格が変わるポイントを徹底解説
2026年08月17日
2026年09月02日
「まったく同じマンションの、同じ部屋なのに、A社は2,800万円、B社は2,400万円」
複数の不動産会社に査定を依頼すると、こうした金額差に驚く方は少なくありません。
物件はまったく変わっていないのに、なぜ会社によって数百万円単位の差が生まれるのでしょうか。
理由はシンプルで、不動産会社によって「算出方法」「見ているデータ」「販売戦略」が異なるからです。
今回のコラムでは、同じマンションでも査定額に差が出る理由を、査定の仕組み・見られているポイント・会社ごとの考え方の違いという3つの視点から整理し、あわせて高く売るためのコツも紹介します。これからマンション売却を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
-
査定額が変わる3つの理由
1.査定方法が違う
同じ物件なのに金額が違う一番の理由は、そもそも査定方法自体に種類があるからです。不動産の査定には、大きく分けて「机上査定」と「訪問査定」の2種類があり、この時点ですでに算出の根拠が異なります。
机上査定 訪問査定 算出方法 近隣の取引事例や公示地価などのデータをもとに算出
担当者が実際に部屋を訪れ、内装・設備・眺望・周辺環境まで確認して算出
結果が出るまで 数十分〜数時間程度
数日〜1週間程度
精度 室内状態やリフォーム履歴は反映されず、概算にとどまる
実売価格に近い金額が出やすい
向いている人 まずはおおよその相場を知りたい人
本格的に売却を進めたい人
近年は、AIを使った「簡易査定」を導入している会社も増えています。これは机上査定の一種ですが、使っているデータベースの範囲や更新頻度によって、同じ住所を入力しても会社ごとに数字が変わることがあります。
さらに同じマンションであっても、「A社は机上査定、B社は訪問査定」のように異なる方法で出された金額を比較すると、それだけで数百万円の差が出ることも珍しくありません。査定額を見るときは、まず「どの方法で出された金額なのか」を確認することが、差を理解する第一歩です。
2.参照している「過去のデータ」が違う
不動産の査定では、周辺の過去データと比較する「取引事例比較法」が一般的です。ここで金額差が出る最大の理由は、「どの成約データを参照するか」にあります。
特に差が出やすいのが、内装や設備の「古さ」に対する評価です。
「そのまま住める中古マンション」として売買された過去の成約データを比較対象にする会社と、「リノベーション前提で売買された中古マンション」の成約データを比較対象にする会社とでは、そもそも参照している相場そのものが異なります。
比較対象にしている相場 内装・設備が古い物件の傾向 査定額の傾向 「そのまま住みたい人」向けの成約データ
内装の古さがそのまま値引き要因になる
低めになりやすい
「リノベーションしたい人」向けの成約データ
古くても価値が落ちず、高値で取引される
下がりにくい
同じ物件・同じ現地確認をしていても、「そのまま住みたい人向けの相場」と「リノベーションしたい人向けの相場」のどちらと比較するかによって、算出される査定額そのものが変わってきます。
3.不動産会社の「販売戦略」が違う
査定額に差が出る理由として、査定方法や参照データの違いに加え、会社ごとの「販売戦略の違い」があります。
ここを理解しておくと、査定額の大小だけに一喜一憂せず、根拠を見極められるようになります。会社ごとの販売戦略の違いを見極めるために下記4つのポイントをチェックしましょう。
① 保有している成約データの違い
取り扱ってきたエリアや物件種別が会社ごとに異なります。地域密着型の会社は近隣の細かい取引事例に強く、全国展開の会社は広域データや過去の大量成約実績をもとに相場感を作る傾向があります。
② どんな買主層を想定しているか
「買取業者への売却」か「仲介での売却」かで想定価格が変わります。買取は早期に現金化できるメリットがある一方、仲介に比べて査定額が安くなりやすい傾向があります。急ぎの売却を提案してくる会社は、買取寄りの価格を提示しがちな点に注意しましょう。
③ リフォーム・リノベーションをどう扱うか
マンション売却には「リフォームしてから売る」「現状のまま値下げして売る」「リノベーション前提の買主を探す」など様々な販売方法があります。買取業者経由だと、業者がリノベーションを施して再販する際の利益があらかじめ価格から差し引かれがちですが、リノベーション前提の個人買主に直接届ける選択肢があれば、その利益を業者に取られることなく売主の手元に残しやすい傾向にあります。
④ 手数料や販売コストの設計
仲介手数料の上限は法律で決まっていますが、実際の手数料率や広告・撮影・内覧対応などにかけるコストは会社ごとに異なります。「査定額は高いが手数料も高い」「査定額は控えめだが手数料が安く手取りは変わらない」というケースもあります。
-
不動産会社が「訪問査定」で実際に見ているポイント
査定方法やデータの違いによる金額差の仕組みが分かったところで、次は「実際の訪問査定でどこがチェックされるのか」を具体的に見ていきましょう。
机上査定では分からない室内の状態や管理体制など、担当者が現地で確認する主なチェック項目をまとめました。
✓立地
・前面道路の幅員や敷地との高低差
・最寄り駅までの徒歩分数
・スーパー・学校・病院などの生活利便施設との距離
・敷地・建物の形状
・越境物の有無
・周辺の交通量や騒音
・上下水道、ガスの配管状況
・側溝の有無
・前面道路の標識やミラーの有無
・敷地内の井戸・電柱・支線などの有無
✓建物・共用部分の状態
・築年数、間取り、日当たりや風通し
・雨漏り・シロアリ被害・傾きなどの劣化状況
・給湯器や給排水管の故障有無
・内装・設備のグレード、防音性
・エレベーターの有無や修繕積立金の状況
✓管理状況
・管理組合の運営状況
・修繕履歴や長期修繕計画の有無
・滞納の有無
・総会議事録の内容 -
査定額を少しでも高くする5つのコツ
査定額そのものは会社ごとの物差しで決まりますが、売主として工夫できることもあります。ここでは、査定〜売却活動の段階で意識しておきたいポイントをまとめました。
①複数社に査定を依頼して比較する
1社だけの査定額を鵜呑みにせず、机上査定と訪問査定を組み合わせて3〜5社程度に依頼し、相場観のズレに気づくことができます。
②査定額の根拠を確認する
「どの成約事例と比較したのか」「どんな買主層を想定しているのか」「手数料はいくらか」を質問し、根拠が明確な会社を見極めましょう。
③専任媒介か一般媒介かを検討する
1社に絞る「専任媒介」は担当者が力を入れやすい一方、複数社に依頼する「一般媒介」は広く買主にアプローチできるメリットがあります。物件の特性や売却スケジュールに応じて選びましょう。
④最低限の整理整頓と修理箇所の確認
大規模なリフォームは費用に見合わないことが多いですが、給湯器の故障や雨漏りなど買主が不安に感じやすい箇所は事前に把握しておきましょう。
⑤売り出しのタイミングを意識する
転勤シーズン前(1〜3月)や新生活準備期は需要が高まりやすく、同じ物件でも成約価格に差が出ることがあります。
-
「リノベ前提」の売却戦略で査定額は劇的に変わる!
ここまでは一般的な売却のコツをお伝えしましたが、もしご所有の物件が「築年数の経過したマンション」である場合、これまで紹介した一般的な相場感だけで判断してしまうのは非常にもったいないかもしれません。
近年、新築マンションの価格が右肩上がりに高騰しています。その影響で、中古マンションに対する見方も少しずつ変わってきました。かつては「新築より安いから選ぶもの」だった中古マンションが、今では「立地の良さと価格を両立できる、賢い選択肢」として注目されるようになっています。
こうした流れの中で注目を集めているのが、「立地の良い中古物件を購入し、自分好みにリノベーションして住みたい」という買主層です。この層にとって、内装や設備の古さは次のように受け止められます。
■内装のクロスや設備の型落ち →
■和室中心などの古い間取り→
■給湯器やキッチンの交換時期→
一般的な売却では、こうした買主に物件のポテンシャルが正しく伝わらないまま、「古い」という理由だけで値下げや買い叩きの対象にされてしまうことも少なくありません。物件が本来持っている価値を可視化し、売主・買主の双方が納得できる形で取引できる仕組みが必要とされているのは、こうした背景があるからです。
■リノベーションで、実際にここまで変わる
言葉だけではイメージしづらいと思うので、ここでは当社のリノベーションブランド「KULABO」が手がけた、築25年を超えるマンションの実際の施工事例を2つご紹介します。
事例1|愛知県名古屋市名東区・築24年のマンション(施工面積88.06㎡)


かつての5LDKの間取りを見直し、和室2部屋をLDKに統合。光がすみずみまで届く、開放感たっぷりのLDKへと大変身させました。キッチンからはリビングを一望でき、お料理をしながらご家族との会話も弾みます。
事例2|愛知県名古屋市千種区・築23年のマンション(施工面積約100㎡)


マンション最上階の魅力を最大限に引き出すため、勾配天井を生かした開放感あふれるLDKを計画。豊富な収納を設置することで室内をすっきりと保ち、こだわりインテリアが美しく映える、上質な癒しの空間を実現しました。
■売却先を選ぶときのポイント
「リノベーション前提の売却」を検討する場合、次のような点を確認しておくと安心です。
✓完成イメージを見せてくれるか:
リフォーム前の写真だけでなく、リノベーション後の完成イメージやパースを添えて紹介してくれる会社かどうか。買主が入居後の暮らしを具体的にイメージできるほど、内装の古さを理由にした値引き交渉は起こりにくくなります。
✓買取業者を介さず届けられるか:
物件情報が個人の買主に直接届く仕組みか。業者が間に入ってリノベーションのうえ再販する場合、その利益分があらかじめ価格から差し引かれがちです。
当社KULABO不動産では、リノベーションの知見を活かし、売却物件にプロによるリノベーション後の完成イメージ・3Dパースを添えて掲載しています。買主が「この部屋がどう変わるか」を具体的にイメージできるため、内装の古さを理由にした過度な値引き交渉を受けにくくなります。
仲介手数料も原則1%〜と一般的な水準より低く、リノベーション工事条件付きでの販売にご協力いただける場合は、手数料が最大0円になるプランもご用意しています。
「うちのマンションは古いから安くしか売れない」と決めつける前に、リノベーション前提の売却という選択肢を知っておくと、査定額の見え方そのものが変わってくるかもしれません。 -
まとめ
同じマンションでも査定額に差が出るのは、①査定方法の違い、②参照している「過去のデータ」の違い、③不動産会社の「販売戦略」が違うためです。査定額を比較する際は、金額の大小だけでなく、その根拠まで確認することをおすすめします。
そのうえで、築年数が経過したマンションをお持ちの方は、「そのまま住みたい人向け」の査定だけでなく、「リノベーションしたい人向け」の売却という選択肢も視野に入れてみると、査定額の見え方そのものが変わってくるかもしれません。
古いマンションだからと諦めて値下げを重ねる前に、物件が本来持っているポテンシャルを見抜き、それを正しく評価してくれる相手を見つけることが、納得のいく売却への近道です。
ご自宅の価値を、「そのまま住みたい人向け」の相場だけで判断してしまうのは、少しもったいないかもしれません。まずは一度、当社KULABO不動産の無料査定で、リノベーション視点も含めたマンションの本当の価値を確認してみてはいかがでしょうか。
この記事の執筆・運営
KULABO不動産
リノベーションの知見を活かした
中古マンションの売買をサポートしています。
不動産売買の知識だけでなく、リノベーションによって住まいの価値を引き出してきた経験をもとに、マンション売却の流れや査定、費用、売却時の注意点など、売主様に役立つ情報を発信しています。
カテゴリー
最新の投稿
-
不動産一括査定のデメリットとは?利用前に知っておきたい注意点を解説
2026年08月27日
-
訪問査定と机上査定の違いとは?マンション売却前に知っておきたい査定方法
2026年08月20日
-
マンション査定額に差が出る理由とは?価格が変わるポイントを徹底解説
2026年08月17日
-
マンション売却で失敗しない不動産会社の選び方|確認すべきポイントを解説
2026年07月31日
0120-85-7755 受付時間 10:00~18:00










