広さと雰囲気が劇的に変わる!天井リノベーションおすすめデザイン特集

2025年01月30日

日本の天井は一般的に白色が多いですが、実は天井の色味やデザインは部屋の雰囲気を大きく変える重要な要素です。仕上げ方法によっては、空間の質感や印象を一新することも可能です。

今回のコラムでは、天井リノベーションのメリットや様々な仕上げ方法、さらにおすすめのデザインについて詳しくご紹介します。リノベーションを検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。

  • 天井リノベーションを考えるタイミング

    ・雨漏りが発生したとき
    雨漏りが発生すると、カビが発生しやすくなり、金属部分が錆びてしまうため、早急に対処する必要があります。特にカビは、健康被害を引き起こす可能性もあるため、注意が必要です。

    ・汚れが目立ってきたとき
    屋根裏の結露やたばこのヤニ、小動物の糞尿など経年劣化によって様々な原因の汚れがでてきます。

    ・破損箇所を見つけたとき
    地震などの災害による破損や経年劣化によるたわみ・ひび割れを発見した際は、安全性や見た目の点からリノベのタイミングです。

    ・耐震や断熱性能の向上をするとき
    断熱材が、種類にもよりますが、一般的には30~40年ほどで劣化します。天井の断熱材が薄かったり、劣化によって性能が低下している場合、せっかく冷暖房をかけていても天井裏に空気が逃げてしまうため、光熱費が増える原因にもなります。

    ・家全体をリノベーションするとき

    家全体をリノベーションする際は、天井も見直すことで、デザイン性や機能性を高めた空間に仕上げることができます。一体感のある空間を演出するだけでなく、断熱性や耐震性能の向上も一緒に検討すると良いでしょう。

  • 天井をリノベーションするメリット

    ①部屋が明るく開放的になる

    天井を高くしたり吹き抜けにすることで、光を最大限に取り込み、開放感のある空間に仕上がります。しかし、建物の構造やマンションでは管理規約によって天井の高さ変更が制限される場合があるため、事前の確認が必要です。



    ②照明計画を変えられる

    築年数の古い物件はシーリングライトが一般的です。天井リノベを行うことで、天井に穴を開けてダウンライトやダクトレールを設置でき、空間全体の照明計画を自由にカスタマイズできます。



    ③住まいの機能性を向上できる

    天井リノベーションにより、断熱材の交換や追加で断熱性能を向上させ、夏の暑さや冬の寒さを軽減できます。また、防音効果のある材質を取り入れることで、騒音対策も可能になり、快適な住環境を実現します。

  • 天井リノベーションの主な仕上げ方法

    一口に天井リノベーションと言っても、仕上げ方法によってデザインやコストが大きく異なります。
    天井の種類によってもできる仕上げ方法とできない仕上げ方法があるので、事前に確認しましょう。
    天井の構造には大きく分けて「二重天井」「直天井」の2種類があります。

    二重天井はマンションなどで多く採用される構造で、上階の構造床の裏面から吊り金具などを用いて下地枠を吊り下げ、その下地枠に天井ボードを貼り付けて仕上げる天井のことを指します。
    直天井とは、構造材のすぐ下に天井材を直接貼り付けるシンプルな構造です。空間の高さを有効に使えますが、二重天井に比べて配線や配管の収納が難しい点があるのが特徴です。


    では、天井リノベーションにはどのような方法があるのでしょうか。


    ■壁紙(クロス)を張り替える

    クロスの張替えは、仕上がりとコスト面から、バランスのとれた人気の仕上げ方法です。さらに、クロスの中でもビニールクロスや織物クロスなど種類は様々です。


    ビニールクロス日本のほとんどの家で使用されているクロス。カラーバリエーションが豊富でプリント柄や大理調のものまで種類は様々。
    織物クロス自然素材のものとポリエステルやレーヨンなどの化学繊維を使用したものがある。破れにくく水に強いため、耐久性も◎
    紙クロス欧米で使用されることが多いクロス。汚れがつきにくく、環境や健康面で安全。


    ■塗装する
    継ぎ目がなく、お好みの色で調色が可能なためカラーバリエーションも豊富です。クロスにはない、手作業ならではの上質な質感に仕上がります。


    ■板張りする
    木の温もりや質感を楽しめる板張り天井は、調湿効果があり、室内環境を快適に保つことができます。また、時間の経過とともに木の色にも深みがでるため経年変化を楽しめる点も魅力です。


    天然木化粧板薄い木材を基材に貼り合わせた仕上げ材。自然な木目を楽しめるが、無垢材よりも軽量でコストが抑えられる。
    プリント合板木目をプリントした紙やフィルムを貼り付けた合板。コストパフォーマンスが良く、デザインバリエーションも豊富。耐久性は低く、リアルな木の質感には劣る。
    無垢材天然木をそのまま使用した材。高い調湿効果と耐久性を持ち、自然な香りと質感を楽しめる。重量があり、価格も高めだが、経年変化の美しさを感じられる。


    ■天井の高さを変える
    ー 天井を高くする
    天井を高くすることで、開放感や広がりを感じられる空間になります。しかし、高い天井は掃除がしにくく、照明や換気口のメンテナンスは専門業者に依頼が必要になる場合があります。

    ー 天井を低くする
    天井を低くすることで、落ち着きやおこもり感のある空間を演出できます。また、部屋の容積が小さくなるため冷暖房の効きが良くなり、光熱費の削減にもつながります。

    ー吹き抜けをつくる
    開放感を重視したい方におすすめで、採光や自然な外気の取り入れが可能です。しかし、冷暖房効率が低下する場合があるため、断熱性能や空調計画を事前にしっかりと検討しましょう。

    ■現しにする
    二重天井の場合、躯体を現しにすることで、天井を10~20cm程度高くし、開放感のある空間を実現できます。また、クロスの張り替えが不要でメンテナンスコストも抑えられるため、維持がしやすいのも特徴です。ただし、断熱性や防音性が低下する可能性がある点に注意が必要です。

  • 天井リノベーションにかかる費用と工期の目安

    一般的な費用相場

    費用面では、クロス仕上げが比較的リーズナブルで1㎡あたり数千円程度、板張りや塗装仕上げは1㎡あたり1~2万円程度が一般的です。構造変更を伴うリノベーションでは、数十万円~数百万円の費用がかかるケースもあります。



    工期の目安

    仕上げ方法や施工規模によって大きく異なります。
    例えば、クロス張りの場合は比較的手軽で工期は1~2日が目安です。一方、塗装仕上げは職人の手作業が必要になるため、工期は数日かかる場合もあります。
    また、板張り仕上げでは使用する材料や面積によって変動しますが、工期の目安は3~5日程度となります。天井を高くする場合や吹き抜けを作る場合は、構造の変更や補強工事が伴うため、数週間以上の工期が必要なこともあります。

  • 天井リノベーションの注意点

    ❶下地や天井裏の状態を確認する

    天井リノベーションを行う前に、下地や天井裏の状態をしっかり確認することが大切です。構造によってはリノベーションができない場合があるため、業者に依頼して専門的な診断を受けましょう。また、下地そのものが劣化している場合には、リノベーション前に修繕が必要になる場合もあります。



    ❷事前に管理規約を確認する

    施工内容が管理規約に抵触しないか事前に確認が必要です。規約でリノベーションが制限されていたり、構造変更ができない場合もあります。また、最上階のマンションでは天井に断熱材が敷き詰められていることが多く、処理が必要なケースもあるため、管理組合への相談を忘れずに行いましょう。



    ❸部屋の雰囲気に合わせて色やデザインを決める

    天井は部屋全体の雰囲気を左右する重要な部分です。用途やインテリアに合わせて統一感を出すか、アクセントとして際立たせるかを考えましょう。色味次第で広さや明るさの印象も変わるため、慎重に選ぶことが大切です。

  • 天井リノベーションのおすすめデザイン特集7選

    折り下げ天井と間接照明


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    大きな掃き出し窓と高天井が生み出す開放感が魅力。キッチンからLDKへと続く折り下げ天井が、広いLDKにさらに奥行きを与えています。また、下がり天井に配置した間接照明が、LDK全体を優しく包み込んでいます。


    勾配天井


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    羽目板をあしらった勾配天井は、間接照明の柔らかな光が広がり、部屋全体を優しく包み込みます。照明を下から上にあてることで、天井がより高く、空間がより広く感じられます。


    アーチ天井


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    アーチ天井で遊び心を取り入れた、旅館風の小上がり寝室。曲線が生み出す柔らかな陰影が、空間に奥行きとぬくもりをもたらします。


    躯体現し


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    躯体現しの天井や露出配管など、インダストリアルな要素を詰め込んだ唯一無二の空間。天井を組まないことで、より高い天井高を実現しています。


    見せ梁


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    梁やプレスをブラックに塗装し、あえて躯体を見せることで、天井を高く見せつつデザイン性のある空間に仕上げています。


    吹き抜け


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    リビング・ダイニングは、旧2階の一部屋を取り払って吹き抜けを設けました。吹き抜けからたっぷりと光が差し込み、明るく開放的なLDKに仕上がっています。


    天井カーテン


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    天井に設置されたカーテンは、壁に鉄板を仕込みマグネットで固定しているため、お客様自身でも簡単に取り外しが可能です。マンション特有の梁の存在感を抑えるため、梁に合わせて部分的に折り上げたデザインとし、カーテンを取り付けることでデザイン性を高めました。

  • まとめ

    天井リノベーションには、クロスや塗装などさまざまな仕上げ方法があります。
    また、費用についてもご紹介したのはあくまで相場であり、実際の費用は施工面積や使用する材料、建物の構造、地域などによって異なります。
    具体的な見積もりを得るためには、複数のリノベーション会社に現地調査を依頼し、詳細な見積もりを比較検討することをおすすめします。

    KULABOでは、お客様の理想のテイストやデザインに合わせたご提案を行っています。
    まずはスタジオにお越しいただき、ご希望のテイストをお聞かせください。リノベーションのプロが、さまざまな角度から最適なご提案をさせていただきます。

このコラムの執筆者

KULABOのスタッフ

原 佑帆

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