和室を洋室に変えたい!でも和室にもメリットがあるんです
2021年09月14日
2024年09月28日
和室と洋室、それぞれにメリット・デメリットがありますが、和室を洋室に変更したいという方は多くいらっしゃいます。実際に和室から洋室にリノベーションした事例は多くあり、洋室人気がうかがえます。
また和室というと昔ながらの古い空間を連想させるため、現代風なオシャレな空間にしたいと洋室を希望する方も多いでしょう。
しかし和室にも洋室と同じくらいメリットがあります。
そこで今回は和室と洋室のメリット・デメリットについてお話します。洋室への変更を検討している方も、この記事を読んでいま一度和室について考えてみてはいかがでしょうか。
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洋室のメリット・デメリット
まずは洋室のメリット・デメリットをお伝えします。
メリット・掃除やお手入れが楽になる
床がフローリングのためゴミが床に吸着せず、掃除機をかけやすくなります。また飲み物をこぼしてしまった場合も雑巾で拭くなど簡単に処理ができます。
・好きな家具を置くことができる
洋室に設置することを前提に作られている家具も多いため、選択肢が増えコーディネートもしやすくなります。
・重い家具を置きやすい
畳とは違い硬いフローリングになるため、家具が沈んだり畳を傷つけたりする心配がなく重たいものを置くことが可能です。
・介護やバリアフリーに対応しやすい
将来在宅介護をする場合ベットに変更することが多く、ベッドが設置しやすいフローリングのほうがスムーズに準備を整えられます。また和室と洋室の間には段差が生じるため、洋室に変更して段差をなくすことでバリアフリーに対応しやすくなります。
デメリット・足が冷えやすい
一般的に使われている合板フローリングという床材は、複数の木の板をぴったりとくっつけて1枚のフローリング板を作ります。そのため空気が含まれておらず、熱伝導率が悪くなります。またほかの床材に比べて保温性が低いため、足元が冷えやすくなってしまいます。
・生活音が響きやすい
遮音性の低いフローリングだと足音などの生活音が下の階まで響きやすいため、住人同士のトラブルになってしまう可能性もあります。
・椅子やベッドが必要な分狭くなる
和室ではクッション性のある畳がありましたが、フローリングは硬いため直接座ったり寝転ぶには向いていません。そのため椅子やベッドが必要になるため、家具の分だけ空間が狭く感じられてしまいます。
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和室のメリット・デメリット
次に和室のメリット・デメリットをお伝えします。
メリット・畳のリラックス効果
イグサの独特な匂いはリラックス効果があります。これは科学的にも証明されており、イグサに含まれている成分には森林浴のように精神を安定させる効果があるとされています。
・赤ちゃんや幼児の世話がしやすい
畳はクッション性が高いため、敷布団を引くだけでベッドから落ちて怪我をする心配はありません。また吸音性・防音性があるため、子育てで気になる音の問題も軽減されます。
・汎用性が高い
畳が柔らかいためそのまま横になることもでき、さらに布団をひけば寝室にもなります。
また親戚や友人が来た時には来客スペースになり、そのまま宿泊にも利用できます。
このように限られた空間を多目的に活用できるのは和室の魅力です。
・湿気の多い時期に涼しく過ごせる
畳は湿度が高い時には吸湿し、低い時には防湿する特徴を持っているため調湿性に優れています。また和室の障子は通気性が良く高温多湿な日本の夏に向いています。
デメリット・こまめなメンテナンスが必要
和室には畳や障子など傷みやすいものが多く、こまめな手入れが必要になります。加えて定期的に干す必要もあり、傷んでしまった場合には張替えることになります。小さなお子様やペットがいる場合は手入れにより気を使う必要があるでしょう。
・カビやダニが発生しやすい
畳表に使われる藺草はカビやダニの温床になりやすくとてもデリケートな素材です。また細かな繊維の隙間があることで、人の皮膚から出るフケが溜まりやすくなっています。フケはカビやダニのエサとなるので、繁殖しアレルギーを引き起こす可能性もあります。
・重量物を置くと畳が凹む
重たい物を畳の上に置くと、畳がへこんでしまったり傷ついてしまいます。そうすると上記に述べたようにカビやダニが発生しやすくなります。特に脚のついた家具は狭い面積に負荷がかかるため注意が必要です。
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和室から洋室への変更を検討する際の注意ポイント
ここまで和室と洋室のメリット・デメリットをお伝えしてきました。
洋室への変更を決めた!という方はぜひ以下の注意ポイントを読んで、どのように変更していくのか検討材料にしてください。
*床や壁の構造の違い
和室と洋室では床の構造が異なるため、補強や段差解消などの工事が必要になります。床の高さが変われば、収納や出入り口ドアの枠にも補修が必要になります。
また一戸建てでは和室の壁が真壁という柱の見える構造になっているのに対して、洋室の壁では大壁という柱の見えない構造になっていることが一般的です。真壁を大壁に変更する場合は柱を隠す工事が必要になり、およそ15〜25万円ほどのコストがかかります。
*フローリングの遮音性・強度に注意する
洋室のデメリットでも述べたように、フローリングは遮音性が低く畳に比べて生活音が響きやすくなっています。特にマンションやアパートで2階以上に住んでいる方は、遮音性の高い素材を選ぶといいでしょう。
また強度の弱い材質を使った場合、家具によっては床にキズが付きやすくなってしまうので注意が必要です。
*部分リフォームは仕上がりが中途半端になる可能性も
畳からフローリングに変更するだけ等、部分的なリフォームを行うと、もともとのお部屋の雰囲気や作りによっては中途半端な仕上がりになる可能性があるので注意が必要です。例えば壁や押し入れはそのままに床をフローリングに変えた場合は、和室の要素が強く残ってしまいます。洋室らしいおしゃれな空間にしたいという方は、お部屋全体をリフォームすることをおすすめします。
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和のテイストを残したリノベーションという選択肢も
これまで和室か洋室かという観点からお話してきましたが、現在では和のテイストを残したリノベーションも多く行われています。
昔ながらの和室空間ではなく、半畳畳を使用した和室スペースや小上がりをLDKの一角に設けるなど工夫は様々です。
和室の雰囲気も好きだけど、現代風のおしゃれな空間にしたい…という方にもおすすめなリノベーションです♪
当社には和室スペースや小上がりの施工事例は多数あります。お客様のご希望に合わせた、理想のリノベーションのお手伝いをさせていただきますので是非一度当社KULABOにご相談ください。
このコラムの執筆者
大竹 理沙