フロアタイルで後悔しないために!失敗談・デメリット・選び方まで徹底解説
2025年08月01日
2025年08月01日
フロアタイルは、デザイン性と機能性を兼ね備えた今人気の床材。
しかし、「剥がれてきてしまった」 「思っていたイメージと違った…」など、選び方のポイントを知らないと後悔してしまうことも。
今回のコラムでは、フロアタイルのメリット・デメリット、選び方やお手入れ方法についてご紹介します。
是非最後までご覧ください。
CONTENTS
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フロアタイルとは?
フロアタイルとは、塩化ビニル素材で作られた床材で、本物の木や石の質感をリアルに再現できるのが特徴です。
デザインのバリエーションが豊富で、フローリングやタイルよりも低コストで導入しやすいことが人気の理由です。さらに、耐水性や耐久性に優れており、リビングはもちろん、水回りにも適した床材です。 -
フロアタイルのメリット
耐水性が高く、水回りでも使いやすい
フロアタイルは表面が塩ビ素材でできており、水に強いのが特徴です。水回りにも適しており、汚れてもサッと拭き取ることができます。
デザインバリエーションが豊富
木目調や石目調、モルタル調など、デザインの種類が豊富で、本物の素材に近い色味や質感を再現できます。天然素材に比べてコストを抑えられるのも魅力です。
掃除が簡単でお手入れが楽
表面がフラットで汚れが染み込みにくいため、日々の掃除が簡単です。髪の毛やホコリも溜まりにくく、掃除機やモップで手軽にきれいにできます。メンテナンスに手間をかけたくない方にもおすすめです。
傷や汚れに強いものも多い
本物のタイルは落下物によって割れてしまう可能性があり、クッションフロアはへこみやすいなどの弱点がありますが、フロアタイルは硬く、耐久性に優れているため日常使いに適しています。万が一傷がついた場合でも、一部分だけ貼り替えることができるため、メンテナンス面でも安心です。
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フロアタイルのデメリットと後悔の声
冬場は床が冷たく感じやすい
失敗談:冬はスリッパなしで歩けない
フロアタイルは塩ビ素材で硬く、熱が伝わりにくいため、冬場は冷たく感じやすい傾向があります。そのため、床暖房対応のフロアタイルを選んだり、ラグやマットを敷くなど工夫するのがおすすめです。
防音性が低い場合がある
失敗談:ペットや子どもの足音が響いて気になる
硬い素材は柔らかい素材に比べて音が響きやすい傾向にあり、ペットや子どもの足音が響いて気になることも。フロアタイルの下に防音下地材を取り入れるなど、防音対策するのがおすすめです。
施工不良で剥がれや浮きが発生するリスクがある
失敗談:安さで業者を選んだら、1年で剥がれが出て後悔
フロアタイルは接着剤で貼る工法が一般的ですが、施工の質によっては1年以内に剥がれてしまうこともあります。安さを重視しすぎて、後悔することがないよう、予め施工実績を確認するなど、業者選びは慎重に行うことがポイントです。
張り替えには費用がかかる場合がある
失敗談:模様替えしたくなったけど張り替え費用が高く断念
フロアタイルは、下地処理や部屋の形に合わせたタイルカットが必要で、DIYでの施工が難しいため、基本的にはプロに依頼することになります。
そのため、施工費用がかかるほか、模様替えやデザイン変更をしたくなったときにも再度費用が発生します。 -
フロアタイルに向いている場所と居室別の選び方
フロアタイルは水や汚れに強く、掃除がしやすいため、特に水回りや人の集まるリビングなどに向いています。では、居室ごとにどのようなフロアタイルを選ぶと良いのでしょうか。
◎リビングおすすめ:木目調のオーク柄や大判のストーン柄
一般的にフローリングを使用することが多いリビングですが、フロアタイルにすることでコストを抑えることができます。また、床暖房対応のフロアタイルを選べば冬場も快適に過ごすことができます。
◎トイレおすすめ:小判サイズ
限られたスペースでは大きなタイルよりも小判サイズの方がバランスが良く、仕上がりがきれいに見えます。
◎洗面脱衣室おすすめ:薄いベージュやグレー系
明るすぎる白系は、髪の毛や埃が目立ちやすくなります。暗すぎない薄いベージュやグレー系の色味であれば、清潔感を保ちつつ汚れが気になりにくいのでおすすめです。
◎玄関
おすすめ:黒や濃いグレー
玄関は靴裏についた砂や埃が目立つ場所のため、濃いめの色がおすすめです。タイル調のデザインを選べば、高級感のある印象になります。
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後悔しないためのフロアタイルの選び方のポイント・注意点
■使用場所に合った種類を選ぶ
フロアタイルは使用場所に応じて適した種類を選ぶことが大切です。水回りには耐水性の高いもの、リビングには木目調など、部屋の雰囲気やインテリアに合うデザインを選ぶと統一感が出て、後悔のない仕上がりになります。
■実物サンプルで色味・質感を確認する
カタログやインターネットの写真だけで決めてしまうと、「思ってた色味と違った」「質感が好みじゃない」などの後悔に繋がることも。光の当たり方によって印象は変わるため、実物のサンプルをみて決めましょう。
■信頼できる施工業者を選ぶ
価格やスピードだけで業者を選ぶと、すぐに剥がれてきたり隙間がでてしまったというトラブルに繋がることもあります。過去の実績や口コミを確認して信頼できる業者を選びましょう。
■機能性を事前に確認する
フロアタイルには床暖房対応やクッション性のあるものなど様々な機能があります。環境や家族構成にあわせて選定しましょう。
■将来の張り替えコストも考える
フロアタイルの張り替えは、再度業者に依頼することになるため費用がかかります。ライフスタイルの変化に対応できるよう、長く使えるデザインや色を選ぶことがポイントです。
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フロアタイルの費用相場と他床材との比較
フロアタイルの費用は、1㎡あたり約3,000円〜9,000円が一般的です。施工を業者に依頼する場合、張替え工法か上張り工法かによって価格が変わります。使用する製品や施工会社によっても費用は変わるため、事前の確認が大切です。
張替え工法:約12,000円〜20,000円/㎡
上張り工法:約8,000円〜/㎡
上張り工法は、既存のフローリングやクッションフロアの上から施工できるため、張替えよりもコストを抑えられます。
では他の床材と比べるとどうでしょうか。
フロアタイルとよく比較されるのが、クッションフロアとタイルです。それぞれに以下のような特徴があります。
コスト 耐久性 お手入れのしやすさ フロアタイル 〇 〇 〇 クッションフロア ◎ △ ◎ タイル △ ◎ △
クッションフロアは低コストでお手入れもしやすいですが、耐久性に劣ります。一方、タイルは耐久性に優れているものの、コストが高く、お手入れにも手間がかかります。
これらに比べ、フロアタイルはコスト・耐久性・お手入れのしやすさでみると、バランスが良く、総合的に見て取り入れやすい床材です。 -
フロアタイルのお手入れ方法
フロアタイルはお手入れがしやすい床材ですが、適切なケアをすることでさらに長持ちします。基本は次の3つです。
週数回:掃除機で埃を除去
埃やゴミは傷の原因になるため、掃除機でこまめに吸い取りましょう。特にペットやお子様がいるご家庭では毎日の掃除がおすすめです。
週1回:固く絞った雑巾で水拭き
ダニや皮脂汚れ防止のため、固く絞った雑巾で拭きます。洗剤を使う場合は中性洗剤を薄めて使用し、最後に乾拭きをすると安心です。
不定期:ワックスがけ
専用の樹脂ワックスを使用すると、ツヤ出しや表面保護になります。また、ワックスをかける前は綺麗に汚れを取り除いておくことがポイント。しっかり乾かないうちに歩くと跡が残るので注意が必要です。
汚れ対策には、「油汚れや水はねは早めにふき取る」ということが重要です。
また、日光の当たる部分はラグなどを敷くことで色あせ防止にもなり長持ちさせることができます。 -
フロアタイルに関するよくある質問(Q&A)
Q.フロアタイルの寿命はどのくらい?
適切なお手入れをすれば、耐久性は高く15~20年ほど使用可能です。傷や汚れがついても部分交換できるため、長くきれいに使えます。
Q.床暖房は使える?
基本的に使用できない商品が多いですが、床暖房対応の商品もあります。購入時に必ず「床暖房対応可」の表示を確認しましょう。
Q.他の床材からの張り替えは難しい?
クッションフロアやカーペットからの張り替えは可能ですが、下地処理が必要なためDIYは難易度が高いです。プロに依頼するのがおすすめです。
Q.ペットには向いている?
耐久性が高く傷や汚れに強いのでペットにも向いています。ただし、滑りやすい素材もあるため、滑り止め加工がある商品がおすすめです。
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フロアタイルを使ったKULABOのリノベーション事例
こだわり-洗練されたホテルライクな暮らし-
愛知県名古屋市天白区
築年数:20年
間取り:(before)4LDK→(after)2LDK
リノベーション費用:約1,520万円(2024年施工)
LDKには石目のフロアタイルや大判タイルを使用し、全体をグレー系の色味でまとめたお住まい。洗練されたデザインの中にもベージュ系の色味や木目の棚を取り入れることで温かみあるホテルライクな空間に仕上がっています。
曲線が描く、モダンな佇まい
愛知県名古屋市千種区
築年数:23年
間取り:(before)3LDK+和室→(after)2LDK+収納
広々としたLDKとマンション最上階の勾配天井を活かし、豊富な収納を備えた空間へとリノベーション。床にはフロアタイルを上貼りし、モダン×ホテルライクなお住まいになっています。
高い天井で広々空間を創り上げた高級感漂うマンションリノベ
愛知県名古屋市西区
築年数:16年
間取り:(before)2LDK→(after)2LDK
リノベーション費用:約1,300万円(2022年施工)
マンションでは珍しく天井高が2.65mと高めに計画をして、開放感を感じられるような空間に。床材は温かみのあるオーク柄のフロアタイルを採用し、白と木目の絶妙なバランスで空間を彩っています。
優しい光に包まれる素材感のある家
愛知県名古屋市緑区
築年数:20年
間取り:(before)4LDK→(after)2LDK+書斎+WIC
リノベーション費用:約1,420万円(2023年施工)
LDKは消臭効果がある塗り壁「オンザウォール」と、傷に強いフロアタイルを床材に採用。巾木がないので空間がスッキリとして見えます。さらに、愛猫が喜ぶ居場所もつくり、白×木の質感が優しい空間のなか家族でゆったりとした時間を過ごせます。
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まとめ
フロアタイルは、耐久性やデザイン性に優れ、コスト面でも取り入れやすい床材です。
ただし、施工や選び方を間違えると剥がれや浮きなどのトラブルにつながることも。
今回ご紹介した注意点やお手入れのコツを参考に、ライフスタイルに合ったフロアタイルを選び、快適に過ごせる住まいを実現しましょう。
KULABOでは間取りの提案はもちろん、インテリアや使用する商材までお客様のご希望に併せたご紹介をさせていただきます。
まずはお気軽にご相談ください。
このコラムの執筆者

鶴田 友香