マンションリノベの気を付けるべきポイントを解説!構造や共用部について知っておこう!
2020年09月21日
2024年07月06日
近年、中古物件を購入して自分好みにリノベーションされる方や、今お住まいのご自宅を使い勝手よくライフスタイルに合わせてリノベーションする方が増加しています。中古物件をリノベーションすることは、物件購入費用を抑えたり、建て替えを行わず部分的な改修を行うことができるなどメリットがたくさんありとても魅力的です。しかし、その分注意しなければならない点もあり、特にマンションの場合は戸建と比べて多少の制約がかかってきます。
今回はマンションのリノベーションの基本知識と、気を付けておくべき点をお話します。
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マンションのリノベーション出来る範囲とは?
マンションは主に「専有部分」と「共用部分」に分けられますが、リノベーション出来るのは「専有部分」のみになります。まずは専有部分と共用部分の違いを説明します。
リノベーションを行う際は、どの部分が専有部分なのか、共用部分なのかということが重要なポイントになります。各マンションによって取り決めは異なり、勝手に判断して工事を行うと現状回復を余儀なくされる場合もございます。リノベーションをするマンションの管理規約は事前に必ず確認しましょう。
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意外と知らないマンションの共用部分!
専有部分と共用部分の違いについてはご理解いただけたでしょうか。ここでさらに注意をしなければいけないのが、意外と知らないマンションの共用部分についてです。先程お部屋の中は専有部分にあたると説明しましたが、室内の中であれば全ての箇所が専有部分となるわけではありません。ここでは具体的な例を挙げてご紹介します。
居室内の窓・サッシ
マンションの一戸内にある窓・サッシはマンションの外観や主要構造部分の統一性を保つために、基本的に共用部分とされています。そのため窓やサッシは自由に変更できません。ただ、窓ガラスが破損した場合、自己負担で取り換えが許されます。破損以外でも防犯上や断熱性の向上などの必要性が認められる理由があれば、取り換えが出来る場合があります。
ベランダ・バルコニー
緊急時の避難設備を設置し避難経路として利用される可能性もあるベランダ・バルコニー。防災の観点から、活用する際は「置いたものをすぐに移動できる状態」にしなければいけません。このような理由から、基本的にリノベーションはできないとされています。
玄関ドア
玄関の扉は内側と外側で、専有部分なのか共有部分なのか異なります。お部屋側の部分は基本的にペンキ塗りやシート張りは可能なことが多いです。しかし、共用部分にあたる廊下側は、美観・防火・防音を考えるうえで重要な役割を果たすので、勝手に変更することは出来ません。
PS(パイプスペース)
物件資料の間取り図でPSと書かれているのを見たこと有るという方もいると思います。マンションの場合、外部からの給水のために、建物の最上階から1階まで配管を貫通させており、その配管から各専有部分に配管を繋げて給排水を行っています。この配管はパイプスペースと呼ばれ、共用部分ですので、移動したり撤去することができません。
ご紹介した部分や設備はすべて共用部分に該当し、特定の居住者が専用で使用するので「専用使用部分」とも呼ばれます。マンションによって規定も様々ですのでどちらにしても確認は必要ですが、マンションの統一感や外観に関わる箇所は原則リノベーションできないと頭に入れておきましょう。 -
マンションの壊せる壁と壊せない壁とは?
マンションは「ラーメン構造」と「壁式構造」の2種類の建物構造に大別され、この構造の違いによって、リノベーションをする際に壁を取り壊せるか壊せないかが変わります。せっかくリノベーションをする前提で物件を購入したのに、希望通りの施工ができなかったという事態が起きないよう、是非押さえておきたいポイントです。
間取りの変更を行わない場合は壁式構造でも問題ないかと思いますが、間取り変更を伴うリノベーションを検討されている方はラーメン構造の物件を選ぶことをお勧めします。
また、物件資料にはなかなかラーメン構造か壁構造かまでは記載されていないかと思います。
しかし間取り図や室内写真で見分けるポイントがあります。
室内写真を見た時に天井付近に梁の凹凸がある場合はラーメン構造である場合が多く、写真を見れない場合でも物件資料の間取りで、柱の凹凸が確認できる場合はラーメン構造の場合が多いので、参考にしてみてください。
やりたいリノベーションの内容がどの建物構造が適しているのか判断は難しいかと思いますので、一度リフォーム会社にご相談ください。 -
まとめ
今回は、マンションリノベーションを成功させるために、知っておきたいことと気をつけたいことについてお話しました。ここまでご説明してきたように、リノベーションを行う際は建物について把握し、事前に管理会社などに確認を取る必要があります。重要な作業になりますので、リフォーム会社に相談しながら進めるとよいでしょう。
また、リノベーションを行う前提で物件購入から検討されている方は、物件選びがとても重要になります。リフォーム会社に相談していただくと物件の内覧にも同行し、理想のリノベーションが実現できるのか、リノベーションをする時のリスクがないかも経験豊富なスタッフが見極めます。
無料で「中古物件探しからのリノベーション 個別無料相談会」も随時開催中です。ぜひお気軽にご相談ください!
このコラムの執筆者
森居 寛幸