【プロが解説】マンションリノベーションの注意点12選|失敗しないための全知識

2026年10月13日

「中古マンションを購入して、自分好みの空間にリノベーションしたい」と考える方が増えています。新築よりも費用を抑えつつ、注文住宅のように自由な住まいを実現できるのがマンションリノベーションの魅力です。
しかし、その手軽さの裏には、知っておかなければならない多くの「注意点」が潜んでいます。物件の構造や規約、見えない部分の劣化など、購入してから「こんなはずじゃなかった」と後悔するケースは少なくありません。
この記事では、マンションリノベーションで失敗しないために、物件選びから設計、費用計画に至るまで、事前に知っておくべき重要な注意点を網羅的に解説します。これからリノベーションを検討する方は、ぜひ最後までご覧ください。

  • マンションリノベーションで後悔しがちな失敗例

    まずは、マンションリノベーションでよくある失敗例を3つご紹介します。これらの失敗は、事前の確認不足が原因で起こることがほとんどです。同じ轍を踏まないよう、どのようなリスクがあるのかを把握しておきましょう。

    【失敗例1】思ったような間取りに変更できなかった


    「壁を抜いて開放的なリビングにしたかったのに、壊せない壁だった」というケースは、最も多い失敗の一つです。マンションの構造によっては、建物を支える重要な壁(耐力壁)があり、撤去することができません。
    また、マンションの管理規約によって、フローリングの遮音性能に厳しい基準が設けられていたり、水回りの移動が禁止されていたりするケースもあります。購入前にリノベーションの可否をきちんと確認しなかったために、理想の間取りを諦めざるを得なくなるのです。


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    撤去できない構造壁や移動制限のある水回りでも、間取りの工夫次第で開放的な空間をつくることは可能です。例えば、構造上動かせない壁をあえてデザインのアクセントとして活かし、室内窓や間接照明を組み合わせることで、圧迫感のない広々としたLDKを実現した事例も多数ございます。


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    【失敗例2】見えない部分の劣化で追加費用が発生した


    リノベーション工事を始めて、壁や床を剥がしたところ、配管の著しい劣化やコンクリートのひび割れ、断熱材の不足など、予期せぬ問題が見つかることがあります。
    これらの補修や交換には、当然ながら追加の費用が発生します。特に築年数が古い物件ほど、見えない部分の劣化リスクは高まります。当初の見積もりから大幅に予算が膨らんでしまい、資金計画が狂ってしまうケースも少なくありません。


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    KULABOでは、着工前や解体直後の早期段階で現場の床下・配管状態をしっかりと確認・検証します。あらかじめリスクを想定したプランニングを行うことで、工事途中の予期せぬ追加費用を最小限に抑え、安心して理想のデザインや設備選定を進めていただける体制を整えています。


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    【失敗例3】管理費や修繕積立金が想定外に値上がりした


    中古マンションの購入時には、住宅ローンの返済額だけでなく、毎月支払う管理費や修繕積立金も考慮する必要があります。これらの費用は、将来的に値上がりする可能性が高いことを忘れてはいけません。
    特に修繕積立金は、マンションの築年数が経過するにつれて段階的に増額されるのが一般的です。長期修繕計画を確認せずに購入し、数年後に積立金が倍近くになり、家計を圧迫するという失敗例もあります。


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    物件購入とリノベーションをまとめてサポートするワンストップサービスなら、物件選定の段階で長期修繕計画や積立金の遷移状況をプロの目でチェックします。将来の維持費も含めたトータルの資金計画を最初から提示するため、入居後の生活費用に追われるリスクを防ぐことができます。


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  • 【物件選び編】購入前に必ず確認すべき5つの注意点

    リノベーションの成功は、物件選びの段階で9割決まると言っても過言ではありません。デザインや立地だけでなく、リノベーションの自由度や将来の資産価値に関わる以下の5つのポイントを必ず確認しましょう。

    注意点確認すべきこと
    構造ラーメン構造か壁式構造か
    管理規約リノベーションに関する制限(床材、水回り移動など)
    共用部分と専有部分玄関ドア、窓サッシ、バルコニーは工事不可
    長期修繕計画修繕積立金の現在額と将来の値上げ計画
    耐震基準1981年6月1日以降の「新耐震基準」適合物件か


    1. 構造|「ラーメン構造」か「壁式構造」か


    マンションの構造には、主に「ラーメン構造」と「壁式構造」の2種類があります。この違いによって、間取り変更の自由度が大きく変わります。

    • ラーメン構造: 柱と梁で建物を支える構造です。室内の壁は部屋を仕切るためだけのものが多く、撤去できる場合がほとんどです。広いLDKをつくるなど、自由な間取りを実現しやすいのが特徴です。比較的高層のマンションに多く見られます。
    • 壁式構造: 壁(耐力壁)で建物を支える構造です。耐力壁は撤去できないため、間取り変更に大きな制約があります。5階建て以下の低層マンションに多い構造です。

    希望の間取りが実現可能か、購入前に不動産会社やリノベーション会社に構造を確認してもらうことが不可欠です。


    ラーメン構造と壁式構造

    2. 管理規約|リノベの制限内容を把握する


    マンションには、住民が快適に暮らすためのルールである「管理規約」が存在します。リノベーションに関する工事のルールも細かく定められており、必ず事前に内容を確認する必要があります。特に注意すべきは以下の点です。

    • 床材の防音(遮音)規定: 「L-45」など、下の階への音漏れを防ぐためにフローリング材の遮音等級が指定されている場合があります。
    • 水回りの移動: 給排水管の都合上、キッチンや浴室、トイレなどの水回りの移動を禁止、または制限している場合があります。
    • 工事可能な曜日・時間: 平日の日中のみなど、工事ができる時間帯が決められています。
    • 内装材の制限: 防火上の理由で、使用できる内装材に制限があることもあります。

    管理規約は不動産会社を通じて入手できるので、契約前に必ず目を通しましょう。


    3. 共用部分と専有部分の範囲|どこまで工事可能か


    マンションには、自分で自由にリノベーションできる「専有部分」と、住民全員のもので勝手に変更できない「共用部分」があります。どこまでが専有部分なのかを正しく理解しておくことが重要です。

    区分具体例リノベーションの可否
    専有部分室内の壁、床、天井、内装、設備(キッチン、浴室など)可能
    共用部分玄関ドア、窓サッシ、バルコニー、建物の構造躯体(柱・梁・壁)、共用の配管(パイプスペース)不可

    例えば、「玄関ドアを好きなデザインに変えたい」「窓を断熱性の高いペアガラスにしたい」と思っても、これらは共用部分にあたるため、個人で交換することはできません。ただし、玄関ドアの内側を塗装したり、内窓を設置したりすることは可能な場合があります。


    4. 長期修繕計画と積立金|将来の負担を予測する


    マンションの資産価値を維持するためには、12〜15年に一度行われる大規模修繕工事が欠かせません。その費用は、住民が毎月支払う「修繕積立金」によって賄われます。
    購入を検討している物件の「長期修繕計画書」と「修繕積立金の総額」を必ず確認しましょう。これにより、以下の点が分かります。

    • 将来的な修繕積立金の値上げ計画
    • 計画通りに積立金が集まっているか
    • 一時金の徴収予定はないか

    現在の積立金額が安くても、将来大幅に値上がりしたり、修繕費が不足して一度に数十万円の一時金を請求されたりするリスクがあります。目先の安さだけでなく、長期的な資金計画を立てることが大切です。


    5. 耐震基準|1981年6月以降の「新耐震基準」か


    建物の耐震性も、安心して暮らすために非常に重要なポイントです。建築基準法は1981年(昭和56年)6月1日に大きく改正されており、これ以降の基準を「新耐震基準」、それ以前を「旧耐震基準」と呼びます。

    • 新耐震基準: 震度6強~7程度の地震でも倒壊しないことを基準としています。
    • 旧耐震基準: 震度5強程度の地震で倒壊しないことを基準としています。

    大切な命と資産を守るためにも、1981年6月1日以降に建築確認申請がされた「新耐震基準」のマンションを選ぶことを強く推奨します。また、新耐震基準を満たしている物件は、住宅ローン控除などの税制優遇を受けられるメリットもあります。


  • 【設計・デザイン編】理想の暮らしを叶える3つの注意点

    物件が決まったら、次はいよいよリノベーションの設計・デザイン段階に入ります。今の不満を解消し、将来にわたって快適に暮らせる住まいにするための注意点を3つ解説します。

    1. 間取り|構造上の制約とライフプランを考慮する


    間取りを考える際は、まず物件の構造上の制約(壊せない壁や動かせない配管など)を正しく把握することがスタート地点です。その上で、現在のライフスタイルだけでなく、10年後、20年後の家族構成や暮らし方の変化を見据えて計画することが重要です。
    例えば、今は夫婦二人でも、将来子どもが生まれる可能性があれば、部屋を間仕切りで分けられるようにしておく、といった工夫が考えられます。また、老後の生活を考え、室内の段差をなくすバリアフリー設計も検討しておくと良いでしょう。


    2. 設備|電気容量や配管ルートを確認する


    快適な暮らしに欠かせない住宅設備ですが、ここにも注意点があります。

    • 電気容量: 古いマンションでは、建物全体で使える電気容量に上限があり、各住戸で契約できるアンペア数が制限されている場合があります。IHクッキングヒーターや食洗機、浴室乾燥機など消費電力の大きい設備を導入したい場合は、事前に最大アンペア数を確認しておく必要があります。
    • 配管ルート: キッチンや浴室の位置を大きく移動する場合、排水管の勾配を確保する必要があります。床下のスペースが十分にないと、床を一段高くしなければならなかったり、そもそも移動ができなかったりするケースがあります。また、キッチンの換気扇の排気ダクトの経路も確認が必要です。

    デザイン性だけでなく、インフラ面の制約も考慮して設備計画を立てましょう。


    3. 内装デザイン|床材や照明で快適な空間に


    内装はリノベーションの満足度を大きく左右する要素です。床材や壁紙、照明計画など、空間の印象を決めるパーツは慎重に選びましょう。
    床材には、無垢材や複合フローリング、クッションフロアなど様々な種類があります。特にマンションでは、管理規約で定められた遮音等級をクリアする床材を選ぶ必要があります。デザイン性だけでなく、傷つきにくさや手入れのしやすさも考慮すると良いでしょう。床材の種類や選び方については、「フロアタイル」の記事でも詳しく解説していますので、参考にしてください。

    また、キッチンは毎日使う重要な場所です。壁付け型や対面型など様々なレイアウトがありますが、最近ではリビングとの一体感を出しやすい「ペニンシュラキッチン」も人気です。
    照明計画も空間の雰囲気を大きく変えます。一つの天井照明だけでなく、複数の照明を組み合わせる「多灯分散」を取り入れると、おしゃれで機能的な空間になります。レール上を自由に移動できるダクトレールは、カフェのような雰囲気も演出しやすく、おすすめです。


  • 【費用・ローン編】資金計画で押さえるべき4つの注意点

    最後に、最も重要な「お金」に関する注意点です。無理のない資金計画を立て、安心してリノベーションを進めるために、以下の4つのポイントを押さえましょう。

    1. 総費用|物件価格+リノベ費用+諸費用で考える


    マンションリノベーションにかかる費用は、リノベーション工事費だけではありません。「物件購入費」「リノベーション費用」「諸費用」の3つを合計した金額が総費用となります。


    諸費用には、仲介手数料や登記費用、各種税金、ローン手数料、火災保険料などが含まれ、一般的に物件価格の7〜10%程度が目安です。これらの費用は現金で支払うことが多いので、あらかじめ準備しておく必要があります。


    費用項目内容目安
    物件購入費マンション本体の価格-
    リノベーション費用設計・工事にかかる費用500万~1,000万円
    諸費用仲介手数料、登記費用、税金、ローン手数料など物件価格の7〜10%


    2. 見積もり|複数社から相見積もりを取る


    リノベーション会社を選ぶ際は、必ず2〜3社から相見積もりを取り、提案内容と費用を比較検討しましょう。単に金額の安さだけで判断するのではなく、以下の点もチェックすることが大切です。

    • 見積もりの内訳が詳細で分かりやすいか
    • 提案内容がこちらの要望を汲み取ったものか
    • 担当者との相性やコミュニケーションはスムーズか
    • 過去の施工事例や実績は豊富か
    • アフターサービスや保証は充実しているか

    信頼できるパートナーを見つけることが、リノベーション成功の鍵となります。


    3. ローン|リノベーション費用も住宅ローンにまとめる


    中古マンションの購入とリノベーションを同時に行う場合、リノベーション費用も物件価格と合わせて住宅ローンで借り入れる「一体型ローン」の利用がおすすめです。
    一般的なリフォームローンは、住宅ローンに比べて金利が高く、返済期間も短い傾向にあります。一体型ローンを利用すれば、リノベーション費用も低金利で長期間の返済計画を組めるため、月々の返済負担を軽減できます。ただし、利用するには物件の売買契約前にリノベーションの見積書が必要になるなど、早めの準備が求められます。



    4. 仮住まい費用|工事期間中の家賃や引越し代も忘れずに


    現在住んでいるマンションをリノベーションする場合や、購入した物件のリノベーション工事が完了するまで入居できない場合は、工事期間中の「仮住まい」が必要になります。
    仮住まいの家賃や、現在の住まいから仮住まいへ、そしてリノベーション後の住まいへと、計2回分の引越し費用も予算に組み込んでおくことを忘れないようにしましょう。工事期間は、規模にもよりますが2〜4ヶ月程度かかるのが一般的です。


  • まとめ|注意点を押さえて理想のマンションリノベを

    マンションリノベーションは、理想の住まいを費用を抑えて手に入れるための有効な手段です。しかし、成功させるためには、今回解説したような多くの注意点を事前に理解し、一つひとつクリアしていく必要があります。

    【マンションリノベ注意点のポイント】
    ・ 物件選び: 構造・管理規約・共用部と専有部・長期修繕計画・耐震基準の5つは最低限確認する。
    ・ 設計・デザイン: 構造上の制約を理解し、将来のライフプランを見据えて計画する。
    ・ 費用・ローン: 物件・リノベ・諸費用の総額で考え、一体型ローンを活用する。

    これらの注意点をしっかりと押さえ、信頼できるリノベーション会社と協力することで、後悔のない、満足のいくマンションリノベーションが実現できるはずです。

    KULABOでは、中古物件探しから設計・施工・アフターメンテナンスまで一貫して対応しています。物件選びや間取り、予算について不安がある方は、ぜひKULABOにご相談ください。理想の暮らしに向けた住まいづくりをお手伝いします。

このコラムの執筆者

KULABOのスタッフ

森居 寛幸

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