空間広見せ効果アリ。フルフラットキッチンの使い勝手と注意点大解剖
2024年07月27日
2024年11月12日
家の中心と言えばLDK。そのLDKの顔とも言えるのがキッチンです。
対面キッチンや壁付けキッチンなど、さまざまな種類がありますが、その中でも最近人気が集まっているのが「フルフラットキッチン」。キッチン天板部分がすべてフラットなので、開放的ですっきりとしたデザインが特徴です。
今回のコラムでは、フルフラットキッチンのメリット、デメリットをはじめ、検討する際のポイントや事例も併せてご紹介していきます。
CONTENTS
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フルフラットキッチンとは?
天板すべてがフラットなタイプの対面キッチンを「フルフラットキッチン」と言います。
これまで対面キッチンと言えば、「立ち上がり壁」というカウンター部分がキッチン天板よりも高い場所にあり、手元を隠したり、ダイニングやリビングからキッチン全体が見えない形状が一般的でした。一方、フルフラットキッチンは天板に壁や段差がないことが特徴です。開放感を演出できるだけでなく、掃除やお手入れが楽になったり、家族みんなで料理ができるといった魅力があり、昨今人気を集めています。 -
フルフラットキッチンのメリット
おしゃれさだけでなく様々なメリットがあるフルフラットキッチン。ここでは特に魅力的なポイントをご紹介していきます。
メリット①作業スペースが広がる
立ち上がり壁が無いため、水撥ねや油跳ねを防ぐために天板の奥行きが深めに設計されています。作業スペースが通常のキッチンよりも広がることで料理を仮置きしたり、調理道具を広げたりとゆとりをもって作業することができます。
②LDK全体が広く感じられる
キッチン周りに壁などがあると、どうしても圧迫感が出たり、キッチンだけ孤立してしまうこともあります。フルフラットキッチンなら、リビングやダイニングからキッチンに視線を移した時に奥行きを感じられるため、開放感があるだけでなく、キッチンもLDKの一部として見せることができます。
③コミュニケーションが取りやすい
キッチンからダイニングとリビングを見渡せるので、家族とコミュニケーションが取りやすいのも特徴です。料理をしながら子供の様子を見守ったり、会話をしたりと、より家族の顔が見える空間をつくることができます。
④お手入れの楽さ
天板全てが平らのため、料理中の油跳ねや、皿洗い中の水撥ねなどもさっと一拭きで汚れを落とすことができます。また、天板の奥行きも深めなので、床に汚れが飛んでしまう心配もありません。
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フルフラットキッチンのデメリット
ここではフルフラットキッチンのデメリットと、そのに解消方法ついてご紹介していきます。
デメリット①キッチンが丸見えになってしまう
開放感あふれるフルフラットキッチンですが、言い方を変えればキッチンが丸見えの状態だということ。洗い物や調理器具など、意識して整理整頓をしなければ生活感が出てしまいます。
≪解消方法≫
パントリー収納やカップボードを充実させ、ものを見せないための収納スペースも同時に計画しましょう。
②天板が広いため、間取りに余裕がいる
天板が広がることで、通常よりも余裕をもった間取りで設計する必要があります。余裕が無いとかえって部屋全体が狭く感じてしまう可能性もあります。
≪解消方法≫
ダイニングテーブルをコンパクトにしたり、カップボードとキッチンの感覚を狭めにするなど、設計時に工夫が必要です
③価格が高くなりがち
高いデザイン性から、通常のキッチンと比べてコストが割高になることも。特に、素材にこだわる場合は注意が必要です。また、設計や施工の手間がかかるため、その分費用がかさむことがあります。
≪解消方法≫
オプション機能を厳選したり、グレードや素材をリーズナブルなものに変更することで価格を抑えることができます。
④汚れが目立ちやすい
立ち上がり壁がないため、汚れると直接視界に入ってしまいます。特にホワイト系の色味を天板に採用した場合、汚れが特に目立つので気を付けましょう。
≪解消方法≫
天板をダーク系の色味(ブラックやグレーなど)にすれば汚れが目立ちにくくなります。ただ、やはり普段から掃除する習慣をつけておくことが大切です。
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フルフラットキッチンをつくるときの工夫ポイント
おしゃれなフルフラットキッチンですが、設計時に注意しないと使いづらかったりデザイン性が失われてしまうこともあります。ここでは検討する時に意識したいポイントをご紹介します。
①立ち上がりが無い分、収納を意識する
せっかくのフラット天板なので、できる限り余計なものは置きたくありません。シンク周りならスポンジや洗剤をシンク内に収められる水切り棚を設置したり、カップボードやパントリーを充実させるなど、収納量を十分に確保しましょう。キッチン背面にコップや調味料をきれいに陳列し、おしゃれに見せつつ必要な時にはすぐに使えるような見せる収納を作るのもおすすめです。
②コンセントの計画は慎重に
炊飯器やオーブンレンジ、コーヒーメーカーなど、実はキッチンで使用する家電は意外と多いです。そのため、コンセントの場所や数をきちんと計画しないと、せっかくのお洒落なキッチンが使いづらく感じてしまったり、意匠性が損なわれてしまうかもしてません。どこなら目立たず、且つ普段の生活を便利にできるのか想像しながら設計していきましょう。
③レンジフードは強力なものを
キッチン周りや立ち上がり壁がないため、料理中の煙や臭いがLDK全体に広がりやすくなってしまうのが悩みどころ。そこで、レンジフードは強力なものを採用しましょう。昨今のレンジフードは煙だけでなく油も吸い込んでくれるので、油跳ねにも効果的です。
④照明計画
開放感を演出できる反面、照明計画を重視しないと手元が暗くなってしまうこともあります。手元がしっかりと照らすだけでなく、意匠性もUPするペンダントライトやスポットライトなどをキッチン周りに導入してみましょう。
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フルフラットキッチンを取り入れたリノベーション事例
最後に、KULABOが施工したフルフラットキッチンの事例をご紹介いたします。
01.インテリア性と機能性を両立したキッチン
こだわり-洗練されたホテルライクな暮らし-愛知県名古屋市天白区/N様邸
家族構成:ご夫婦
費用:約1,520万円(2024年施工)
月面のようなデザインのキッチンは奥様のお気に入り。グレー×ベージュの温かみあるホテルライクな空間になりました。
【画像の施工事例を見る】
02.グラフテクトのキッチンで高級感を演出
素材感が生みだす理想の生活愛知県名古屋市天白区/A様邸
家族構成:ご夫婦+お子様1人
費用:約2,690万円(2023年施工)
白×グレージュで統一感を出しつつもキッチンには濃い目のカラーを使用したことで、間延びしない広々としたLDKを実現しています。
【画像の施工事例を見る】
03.料理中の手元が見やすいフルフラットのアイランドキッチンを採用
クラシカルモダンな空間で優雅なひとときを愛知県名古屋市千種区/Y様邸
家族構成:ご夫婦+お子様3人
費用:約4,050万円(2023年施工)
スッキリと魅せるために家電機器類はすべてビルトインで計画。アイランドキッチンなので回遊性も高く、料理教室でも複数人でキッチンを囲めます。
【画像の施工事例を見る】 -
まとめ
今回のコラムではフルフラットキッチンのメリット・デメリットをはじめ、設計段階で意識したいポイントについてご紹介させていただきました。
家の顔とも言えるLDKの中で、特にキッチンは注目が集まる場所になります。キッチンの意匠性に注力することで、住まい全体のデザイン性が向上されると言っても過言ではありません。
KULABOではキッチンをはじめ、お客様のご要望をお伺いし、理想を実現できるようなご提案を意識しております。
「こんなデザインってできるのかな?」や「今の住まいをリノベーションしてこんな暮らし方をしたいな」など、理想の住まいのイメージがある方は是非ご来店ください。
このコラムの執筆者
藤原 直樹