マンション住まいでも欠かせない!壁・天井の断熱リノベで暑さ寒さを解消!

2024年11月12日

鉄筋コンクリート造のマンションでも、最上階や角部屋であると外気の影響を受けやすくとても寒く感じたり、西日が直接当たると部屋全体が暑くなったりと、壁や天井の断熱の重要性に気づくことがあります。

断熱リノベーションは、住宅の内と外の間に熱伝導率の低い断熱材をはさむので、室内の温度が外に漏れなくなったり、外気温が室内に伝わってこないようになります!断熱をする箇所は、天井・壁・窓・床と色々な箇所がありますが、今回はマンションの壁・天井の断熱リノベーションで得られる効果やよく使用される断熱材の特徴、注意点についてご紹介します。

  • マンションの壁・天井の断熱を行うことで得られる効果

    マンションでも角部屋や最上階の部屋は、日当たりや風通しも良く人気が高いですが、中部屋よりも外気の影響を受けやすいことはご存じでしょうか。

    家の中で、壁は最も外気が触れる面積が広く熱の出入り量は約2割、天井も約1割の熱が出入りしていると言われています。角部屋は中部屋と比較しても外気に触れている部分が多く、最上階の部屋は天井も外気に触れているので、室内環境が外気温により大きな影響を受けやすい特徴があります。

    そんな壁や天井からくる暑さ・寒さ対策の1つとして有効なのが、断熱リノベーションです。壁や天井の断熱をすることは、下記のような効果を得られます。

     壁・天井の断熱で得られる効果 

    ・温度差が軽減する

    断熱性が低いと、”夏は暑く冬は寒い”家になってしまいます。断熱性能を向上させ、室内の温度が一定に保たれることで、家中どこにいても快適に過ごすことができます。部屋全体が暑い・寒いと感じている方は、壁や天井の断熱リノベーションを行うと効果的です。

    ・結露やカビの発生を防ぐ

    結露が起きる主な原因は、”室内と外気の温度差”によるものです。結露にも「表面結露」と「内部結露」の2種類があり、「表面結露」は冬のシーズンに窓ガラスなど目に見えて発生する結露のことを指します。一方「内部結露」は、壁の内部や天井裏など私たちの見えない場所で発生する結露で、壁に黒ずみができたり、柱などの構造体を腐らせてしまう場合があります。
    断熱性能をあげることで結露やカビの発生を防ぎ、健康的な暮らしをもたらします。

    ・最上階は暑さ対策にもなる

    断熱性能が不十分な場合、マンションの最上階は特に太陽の直射日光を受けて室内が暑くなりやすく冷房も効きづらいです。そんな暑さに悩まされている方は、天井の断熱リノベーションを行うことで外気温の影響を受けづらくすることができます。

  • マンションの壁・天井断熱の施工方法とは?

    住宅の断熱方法は、大きく分けて「外張り工法(外断熱)」と「充填断熱工法(内断熱)」の2つがあります。
    「外張り工法」はその名の通り、建物全体を外側から断熱材ですっぽりと包み込む方法です。一方「充填断熱工法」は、柱などの構造物の間に断熱材を敷き詰めたり、液体フォームを吹き付ける方法となります。

    マンションリノベーションの際は部屋一室の工事を行うので、戸建てと違って大規模修繕工事でない限りマンションの外側を工事することは認められていません。そのため、マンションリノベーションでは「充填断熱工法」が採用されることが一般的です。

    断熱材にも様々な種類と効果がありますが、その中でもKULABOでは「グラスウール」という断熱材を敷き詰めて施工を行っています。

  • 断熱材「グラスウール」を使用するメリット

    それでは次に、壁の断熱でよく使用される断熱材「グラスウール」にはどのような効果や特徴があるのか説明します。

    グラスウールとは、ガラスを主原料に繊維状に加工して固めた断熱材で、資源ごみとしてリサイクルされたガラスを使用しているので環境に優しい素材として知られています。

     メリット 

    ・コストパフォーマンスが良い
    ・燃えにくい
    ・防音効果がある



    それでは、メリットについてもう少し詳しく解説していきます。

    ・コストパフォーマンスが良い

    グラスウールは、他の断熱材に比べて価格が安いのがメリットです。価格が安い上に、高い断熱性能をもつため費用対効果がとても良い素材です。

    ・燃えにくい

    不燃材であるガラスが原料として使われているので燃えにくく、長時間高温にさらされても溶けたり歪んだりすることはありません。また、万が一燃えてしまっても有毒ガスを発生しないので安心です。

    ・防音効果がある

    グラスウールは音を吸収しやすく、映画館や音楽ホールなどにも使用されるほど防音効果に優れています。住宅の防音対策としても有効です。

  • 断熱材「グラスウール」を使用するデメリット

    メリットがある一方で、グラスウールにはデメリットもあります。

     デメリット 

    ・水に弱い
    ・施工技術が必要になる



    それでは、デメリットについてもう少し詳しく解説していきます。

    ・水に弱い

    グラスウールは繊維と繊維の間に空気層をつくり断熱している構造となっているため、その隙間に水気や湿気が入り込むと断熱性能が低下していきます。そのため、施工していく上で防湿フィルムでパック状になった状態の商品を施工するか、透湿防水シートによる施工が必要となってきます。

    ・施工技術が必要になる

    先述の通り、壁の断熱を施工する際には「充填断熱工法」で壁の内部に断熱材を敷き詰めていきます。そのとき、隙間が発生してしまうと十分に断熱効果を発揮できません。断熱材を詰め込むには、適切な施工技術が必要になります。

  • マンションの壁・天井の断熱を行う時の注意点やポイントは?

    最後に、マンションで壁の断熱を行う際の注意点についてご紹介します。

    ・断熱材の厚みが入らない場合がある

    充填断熱工法で断熱リノベーションを行うとき、柱と柱の間に断熱材を敷き詰めていきます。最大でも柱の太さ分しか詰めることができないため、使用する断熱材によっては厚さが納まりきらないなんてことも。

    ・構造によって適した断熱材や施工方法が異なる

    今回は壁や天井の断熱リノベーションで使われる最もポピュラーな断熱材として「グラスウール」を紹介しましたが、建物の構造や地域の特性などにより適切な断熱材は異なります。施工会社によって取り扱いの断熱材も様々ですので、住まいに合った断熱材・施工方法を選択しましょう。

  • まとめ

    今回は、マンションの壁・天井の断熱リノベーションについてお話ししました。
    壁や天井の断熱を行うことで、室内と外気の温度差をなるべく小さくし、結露やカビ発生の防止、冷暖房効率のアップが期待できます。

    また、壁や天井の断熱材として使用されることの多い「グラスウール」には、比較的高い断熱性能を持ちながら、低コストで燃えにくく、防音効果もあるなどメリットがたくさんあります。
    そうは言っても、全体的に断熱材を施工するとなるとそれなりに費用も掛かります。最近では種類や範囲、費用によって補助金が出る場合もあったり、他のリノベーション工事を一緒に行うことで総費用を抑えることができますので、是非断熱リノベーションを検討してみてはいかがでしょうか。

    断熱性を高める場所は壁・床の他にも、窓や床などもあります。それぞれの断熱リノベの効果などを下記コラムで紹介していますので、是非そちらもご確認ください。

このコラムの執筆者

KULABOのスタッフ

大竹 理沙

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