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マンションの間取り変更にかかる費用相場とは?注意点や事例も解説

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2026年07月25日
2026年07月27日
このようにお考えではないでしょうか。その選択肢の一つとして、中古マンションを購入してフルリノベーションする方法が注目されています。フルリノベーションなら、新築よりもコストを抑えつつ、注文住宅のように自由な住まいづくりが可能です。この記事では、フルリノベーションの基礎知識から費用、メリット・デメリット、そして物件探しから完成までの流れを分かりやすく解説します。後悔しない住まいづくりのために、ぜひ参考にしてください。
CONTENTS
中古マンションのフルリノベーションは、既存の物件を自分たちの理想の住まいに生まれ変わらせる手法です。まずは、よく混同されがちな「リフォーム」との違いや、フルリノベーションで何ができるのかを理解しましょう。
リフォームとリノベーションは、どちらも住まいに手を加えることですが、その目的と規模に大きな違いがあります。リフォームは、古くなったり壊れたりした部分を修繕し、新築時の状態に戻す「原状回復」を目的とします。一方、リノベーションは、既存の建物に大規模な工事を行い、新たな価値を加えることを目的とします。フルリノベーションは、その中でも特に大規模なもので、内装をすべて解体して骨組みだけの状態(スケルトン)にしてから、間取りや内装、設備を一新する工事を指します。
| 項目 | リフォーム | リノベーション | フルリノベーション |
|---|---|---|---|
| 目的 | 原状回復、部分的な修繕 | 新たな価値の創造、性能の向上 | 全面的な刷新、価値の最大化 |
| 工事規模 | 小規模〜中規模 | 中規模〜大規模 | 大規模(スケルトン解体) |
| 工事内容例 | 壁紙の張り替え、キッチン交換 | 間取り変更、断熱性向上 | 間取り、内装、配管、配線の全てを一新 |
| 自由度 | 低い | 高い | 非常に高い |
フルリノベーションの最大の魅力は、その設計自由度の高さです。内装を一度すべて取り払うため、既存の間取りにとらわれることなく、ライフスタイルに合わせてゼロから空間を設計できます。例えば、壁を取り払って広々としたリビングダイニングを作ったり、子供の成長に合わせて部屋数を変更したりすることが可能です。また、デザイン面でも、床材や壁紙、照明、キッチンなどの設備をすべて自由に選べるため、まるで注文住宅のように、細部までこだわった理想の空間を実現できます。
フルリノベーションを検討する上で最も気になるのが費用です。総額がいくらになるのか、内訳はどうなっているのかを事前に把握し、無理のない資金計画を立てることが重要です。
中古マンションのフルリノベーションにかかる費用は、大きく分けて「物件購入費」と「リノベーション工事費」、そして税金などの「諸経費」の3つで構成されます。物件価格はもちろんのこと、リノベーション工事費も設計内容や使用する建材によって大きく変動します。一般的に、総費用のうち物件購入費が7〜8割、リノベーション工事費が2〜3割程度となることが多いです。諸経費としては、仲介手数料や登記費用、ローン手数料などがあり、物件価格と工事費の合計額の約1割を見込んでおくと良いでしょう。
リノベーション費用は、工事内容によって変動しますが、一般的には1平米あたり15万円〜25万円が相場とされています。例えば、70平米のマンションであれば、1,050万円〜1,750万円程度が目安です。ただし、これはあくまで目安であり、首都圏などの都心部では人件費や材料費が高くなる傾向があります。
| 広さ | 費用相場(全国平均) |
|---|---|
| 50㎡ | 750万円~1,250万円 |
| 60㎡ | 900万円~1,500万円 |
| 70㎡ | 1,050万円~1,750万円 |
| 80㎡ | 1,200万円~2,000万円 |


理想を追求すると、費用は青天井になりがちです。予算内で理想の住まいを実現するためには、コストを抑える工夫が必要です。まず、こだわる部分とそうでない部分に優先順位をつけ、メリハリのあるプランを立てることが大切です。次に、既存の設備や配管を活かせる間取りにすることで、工事費を削減できます。また、施主が壁塗りなどの一部の工事に参加する「施主支給」や「DIY」を取り入れる方法もあります。最後に、複数のリノベーション会社から相見積もりを取り、費用と提案内容を比較検討することが賢明です。

中古マンションの購入とリノベーションを同時に行う場合、住宅ローンとリフォームローンをまとめて借りられる「一体型ローン」を利用するのが一般的です。金利が低く、返済期間も長く設定できるメリットがあります。また、一定の要件を満たすリノベーション工事を行うと、「住宅ローン控除」や「固定資産税の減額」などの税制優遇を受けられる場合があります。適用条件は複雑なため、リノベーション会社や金融機関、税理士などの専門家に相談することをおすすめします。

新築マンションや建売住宅にはない、中古マンションのフルリノベーションならではのメリットは数多く存在します。ここでは、代表的な4つのメリットを紹介します。
最大のメリットは、やはりコスト面です。同じ立地や広さの物件で比較した場合、中古マンションは新築マンションよりも価格が大幅に安いことが一般的です。そのため、物件購入費用を抑えられた分をリノベーション費用に充てることができ、総額で見ても新築より安く、かつ理想の住まいを手に入れることが可能になります。予算に限りがあるけれど、住まいの質には妥協したくないという方にとって、非常に合理的な選択肢と言えるでしょう。
フルリノベーションでは、間取りや内装デザインをゼロから自由に設計できます。家族構成やライフスタイルに合わせて、「子供部屋を2つ作る」「広いウォークインクローゼットが欲しい」「キッチンは対面式にしたい」といった希望を叶えることが可能です。新築の分譲マンションでは、決められた間取りの中から選ぶしかありませんが、フルリノベーションなら、自分たちの暮らしに本当にフィットするオーダーメイドの住まいを実現できます。
住まい探しにおいて、駅からの距離や周辺環境といった「立地」は非常に重要な要素です。都心部や駅近などの好立地では、新築マンションが供給される土地は限られていますが、中古マンションであれば豊富な選択肢の中から探すことができます。新築にこだわらず中古まで視野を広げることで、「通勤に便利な駅近」や「子供が通う学校の近く」など、希望のエリアで物件を見つけられる可能性が格段に高まります
適切なリノベーションを行うことで、購入した中古マンションの資産価値を向上させることが可能です。デザイン性を高めるだけでなく、断熱性能や耐震性能を向上させたり、最新の設備を導入したりすることで、物件の付加価値が高まります。将来的に売却や賃貸に出すことになった場合でも、リノベーション済みの物件は買い手や借り手が見つかりやすく、有利な条件で取引できる可能性があります。
多くのメリットがある一方で、フルリノベーションには特有の難しさや注意すべき点も存在します。計画を進める前に、デメリットもしっかりと理解しておきましょう。
フルリノベーションを前提とした物件探しは、通常の物件探しとは異なる視点が必要です。希望のリノベーションが実現可能かどうか、建物の構造や規約などを確認しながら物件を選ばなければなりません。しかし、不動産の専門知識がないと、その判断は非常に難しいものです。物件探しとリノベーションの会社が別々だと連携がうまくいかないこともあるため、物件探しから設計・施工までをワンストップでサポートしてくれる会社に依頼すると安心です。
中古マンションのフルリノベーションは、物件探しから始まり、設計プランの作成、工事と、多くの工程を経るため、入居までに時間がかかります。一般的には、相談を開始してから入居まで、半年から1年程度かかることも珍しくありません。現在の住まいの家賃と新しい住まいのローン返済が重なる「二重払い」の期間が発生する可能性も考慮し、余裕を持ったスケジュールを立てることが重要です。
前述した「一体型ローン」は非常に便利ですが、すべての金融機関が扱っているわけではなく、審査の基準も通常の住宅ローンより厳しい場合があります。物件の担保価値とリノベーションプランの内容の両方が審査対象となるため、提出書類が多くなったり、手続きが複雑になったりすることがあります。リノベーション会社の中には、ローン手続きのサポートに詳しい担当者がいる場合も多いので、積極的に相談しましょう。
マンションは共用部分と専有部分に分かれており、リノベーションできるのは専有部分のみです。窓や玄関ドア、バルコニーなどは共用部分にあたるため、変更することはできません。また、建物の構造によっては、撤去できない壁(耐力壁)が存在し、希望の間取りが実現できないケースもあります。購入前に、どこまでリノベーションできるのかを専門家と一緒に確認する「内覧同行」サービスなどを利用すると良いでしょう。
理想のリノベーションを実現するためには、その土台となる中古マンション選びが非常に重要です。ここでは、リノベーションに適した物件を選ぶための3つのポイントを解説します。
建物の安全性に関わる重要なポイントが、建築された時期です。1981年6月1日以降に建築確認申請が下りた建物は「新耐震基準」を満たしており、震度6強〜7程度の大規模地震でも倒壊しないことが基準とされています。安心して長く暮らすためには、この新耐震基準適合物件を選ぶことが大前提となります。築年数が古い物件を検討する際は、必ず建築確認日を確認しましょう。
マンションには、住民が快適に暮らすためのルールを定めた「管理規約」が存在します。この規約には、リノベーション工事に関するルールも記載されており、事前に内容を必ず確認する必要があります。例えば、使用できる床材の種類が制限されていたり(防音規定)、工事可能な曜日や時間帯が決められていたりします。規約に違反すると工事が中断してしまう可能性もあるため、注意が必要です。
| 確認すべき 管理規約の例 | 内容 |
|---|---|
| 床材の規定 | 下の階への騒音を防ぐため、フローリングの遮音等級が指定されている場合がある。 |
| 工事時間の制限 | 平日の日中のみなど、工事ができる曜日や時間帯が定められていることが多い。 |
| 水回り設備の移動 | 配管の都合上、キッチンや浴室などの水回りの位置を大幅に移動できない場合がある。 |
| 共有部への影響 | 窓サッシや玄関ドアの交換、バルコニーへの設備設置などが禁止されている。 |
マンションの構造には、主に「ラーメン構造」と「壁式構造」の2種類があります。リノベーションで間取りを自由に変更したい場合、柱と梁で建物を支える「ラーメン構造」の物件が適しています。この構造は、室内の壁が建物の構造と関係ないため、壁を撤去して広い空間を作ることが容易です。一方、「壁式構造」は壁で建物を支えるため、撤去できない壁が多く、間取り変更の自由度が低くなります。
フルリノベーションは、多くの工程を経て完成します。全体像を把握しておくことで、スムーズに計画を進めることができます。ここでは、一般的な7つのステップを紹介します。
手順1:情報収集とイメージの具体化
まずは、インターネットや雑誌、SNSなどでリノベーション事例をたくさん見て、自分たちがどのような暮らしをしたいのか、どんなデザインが好きのか、イメージを具体化していくことから始めます。家族で話し合い、理想の住まいに対する希望や優先順位を整理しておきましょう。
手順2:資金計画と予算の決定
自己資金はいくら用意できるのか、ローンはいくらまで借りられるのかを把握し、全体の予算を決めます。物件購入費、リノベーション工事費、諸経費のバランスを考え、無理のない資金計画を立てることが大切です。金融機関の事前審査などを利用して、借入可能額を確認しておくと良いでしょう。
手順3:リノベーション会社の選定
次に、パートナーとなるリノベーション会社を選びます。会社のウェブサイトで施工事例を見たり、相談会やセミナーに参加したりして、複数の会社を比較検討します。物件探しからワンストップで依頼できる会社を選ぶと、その後のプロセスがスムーズに進みます。
手順4:中古マンションの物件探し
リノベーション会社と一緒に、リノベーション向きの物件を探します。希望のエリアや予算、広さなどを伝え、候補物件をいくつかピックアップします。内覧にはリノベーション会社の担当者に同行してもらい、専門的な視点から希望のリノベーションが可能かどうかをチェックしてもらうと安心です。
手順5:設計プランの作成と契約
購入する物件が決まったら、具体的な設計プランを作成していきます。ヒアリングを元に、リノベーション会社が間取りやデザイン、仕様などを提案してくれます。プランと見積もりに納得したら、工事請負契約を結びます。この段階で、物件の売買契約とローンの本申し込みも並行して進めます。
手順6:リノベーション工事の開始
すべての契約が完了し、物件の引き渡しが終わると、いよいよリノベーション工事が始まります。工事期間は、規模にもよりますが、2〜4ヶ月程度が一般的です。工事中は、定期的に現場を訪れて進捗状況を確認し、担当者とコミュニケーションを取ることが大切です。
手順7:完成と引き渡し
工事が完了したら、設計図通りに仕上がっているか、傷や汚れがないかなどをチェックする「施主検査」を行います。問題がなければ、鍵の引き渡しとなり、いよいよ新しい住まいでの生活がスタートします。引っ越しの準備を進めましょう。
ここでは、フルリノベーションでどのような住まいが実現できるのか、費用や間取り別の事例を紹介します。自分たちの理想の住まいをイメージする参考にしてください。

50平米程度のコンパクトなマンションを、デザイン性の高いワンルーム空間にフルリノベーションした事例です。壁を極力なくすことで、開放感あふれる空間を実現しています。キッチンや床材、照明などにこだわり、カフェのようなおしゃれな雰囲気を演出します。工事費は1,000万円前後が目安で、独身の方やご夫婦二人暮らしに人気です。

70平米程度の3LDKを、子供の独立をきっかけに2LDKに変更するような事例です。水まわりの配置を大きく見直しながら動線と空間を最適化し、趣味である釣りを愉しめる土間収納や、小上がり・WICなどのご要望を実現しました。趣味を楽しむ空間と、心からくつろげる空間を両立し、これまでの暮らしをアップデート。ライフスタイルの変化に合わせた間取り変更で、より快適で自分らしい暮らしを実現します。工事費は1,500万円前後が目安となります。

90平米以上の広いマンションを、間取りから内装、設備まで全面的に刷新するスケルトンリノベーションの事例です。デザイン性はもちろん、断熱材を新たに追加したり、窓を二重サッシに交換したりして、住宅性能を大幅に向上させます。これにより、夏は涼しく冬は暖かい、快適で省エネな暮らしを実現できます。工事費は2,000万円以上になることもありますが、新築同様の住み心地と満足感を得られます。

中古マンションのフルリノベーションは、新築よりも費用を抑えながら、自分たちの理想を詰め込んだオーダーメイドの住まいを実現できる、非常に魅力的な選択肢です。しかし、成功させるためには、正しい知識を持って計画的に進めることが不可欠です。この記事で紹介したポイントを参考に、信頼できるパートナーを見つけ、後悔のない住まいづくりを実現してください。
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森居 寛幸