二世帯同居の実家リノベーション!メリットと注意点のご紹介
2023年08月18日
2024年03月01日
結婚や出産を機に実家で両親と同居する場合、多くの方が「建替え」か「リノベーション」のどちらかを選択されます。費用の削減や工期の短縮が見込める反面、親と同居することによる精神的なストレスが生じてしまう可能性もあります。
今回は実家を「リノベーション」するという観点からメリットや考えておきたいポイント、お得にリノベーションできる補助金制度についてご紹介していきたいと思います。
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実家リノベーションのメリット
メリット①[建替えよりも安く、早く工事をすることが可能]
建替えの場合、全体費用の大きな割合を占める「屋根」や「基礎」、「外壁」、「構造」などを一から建築することになる一方、実家をリノベーションする場合、既存の建物をそのまま使うことができるため大きな出費を抑えることができます。
更に、工期も短縮することができるため、規模によっては居住したままでも工事が可能になります。
メリット②[売却になっても買い手が見つかりやすい]
もしご家庭の都合により、お住まいを手放さないといけなくなっても、リノベーション済の物件は買い主様が早い段階で見つかりやすいです。買い主様にとっても、リノベーション済できれいな物件のほうが住み始めてからの出費を抑えることができ、更に購入してすぐ住み始めることができるため、購入を検討する際に好印象となることが考えられます。
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実家リノベーションの注意点
注意点①[構造体によってできる・できないリノベーションがある]
日本の多くの住宅が木材や鉄骨を使用しており、「筋交い」や「耐力壁」などを用いて耐震性能を保っているため、家の至る箇所に「無くしてはいけない柱や壁」が存在します。「せっかくリノベーションするなら開放的な空間づくりをしたい」と思う方もいると思いますが、構造耐力において必要な柱や壁を取り払ってしまうと、地震が発生した時や日常生活を送る上で、建物が倒壊してしまう危険性が高まってしまいます。リノベーションをする際には必ず制限が発生することを念頭に、計画を進めることがおすすめです。
注意点②[築年数によっては耐震工事が必要]
1981年6月1日以降に建築された建物は「新耐震基準」といい、震度6強~震度7程度の揺れでも倒壊しないような耐震性能を備えております。一方、それ以前に建築された建物は、震度5強程度の揺れでも建築物は倒壊しないものの、破損した場合は補修することで生活が可能になる構造基準とされています。耐震に不安がある場合、多くの方が耐震工事を実施されていますが、やはりその分の費用は発生してしまいます。 -
実家リノベーションで考えるポイント
①バリアフリー化
実家リノベーションで考えたいポイントの一点目が”バリアフリー化”です。
年齢の違う世代で暮らすため、両親が高齢になっても暮らしやすいお家づくりをする必要があります。
【例】
・階段や浴室、廊下に手すりをつける
・段差をなくす
・ドアを引き戸にする
②ヒートショックを防ぐ
二点目に考えたいポイントは”ヒートショックを防ぐ”ということです。
ヒートショックとは急激な温度変化により血圧が大きく上下することで、心筋梗塞や不整脈、脳出血・脳梗塞などの発作を起こしてしまうことです。
主に65歳以上の高齢者や高血圧や糖尿病などの生活習慣病の薬を飲まれている方が起こしやすいと言われています。
そのため両親と一緒に暮らす場合には、下記のようなヒートショック対策をすることをおすすめします。
・脱衣室に暖房設備をつける
湯舟から立ち上がった時とお風呂場から脱衣所に移動する時の温度の変化はヒートショックが起きやすくなっています。
その為、なるべく温度の差が出ないように脱衣室に暖房設備を設置すると良いでしょう。
・断熱リノベ
壁や床に断熱材を入れることで、熱を逃がしにくくするためのリノベーションです。
断熱リノベには【外断熱工法】と【内断熱工法】の二種類があります。建物の構造によって向いている工法は異なりますので、それぞれの特徴を比較しながら施工会社と相談した上で決めましょう。
詳しくは下記コラムでもご紹介していますので是非ご覧ください。
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実家をお得にリノベーションする方法
ここまで実家をリノベーションするメリットやポイントについてお話ししましたが、実はお得にリノベーションする方法があることをご存じでしょうか。
特にバリアフリー化や断熱リノベーションには補助金が適用される場合があります。これからご紹介する補助金制度を理解し、お得にリノベーションを行いましょう。
《バリアフリー化における補助金制度》
1.介護保険制度
高齢者介護に対する、「要支援」または「要介護1∼5」と認定された人が住む住宅で、手すりの取り付けなど住宅リフォームが必要な人に対して自治体が補助する制度
[上限]
リフォーム費用のうち20万円を上限とした、その9割(18万円)を補助
2.子育てエコホーム支援事業
手すりの設置や段差の解消、廊下幅の拡張などバリアフリー改修にかかる費用を補助する事業
[上限]
手すりの設置 :1戸あたり5,000円
段差解消 :1戸あたり7,000円
廊下幅の拡張 :1戸あたり28,000円
衝撃緩和畳の設置:1戸あたり20,000円
《断熱リフォームにおける補助金制度》
1.既存住宅における断熱リフォーム支援事業(2024年1月公募開始∼)
15%以上の省エネ効果が認められる断熱性能の高い建材を使用して、省エネ効果が認められる断熱リフォームを行った場合に費用の一部が助成される事業
[上限]
1戸あたり120万円を上限額とし、補助対象費用の3分の1以内が補助
2.子育てエコホーム支援事業
子育て・若者夫婦世帯による住宅の省エネ改修などのリフォームを補助する制度
[上限]
子育て・若者夫婦世帯(※):1戸あたり最大30万円
その他の世帯 :1戸あたり最大20万円
※18歳未満の子を有する世帯もしくは夫婦のいずれかが39歳以下の世帯
3.長期優良住宅化リフォーム推進事業
良質な住宅のストックの形成や、子育てしやすい生活環境の整備等を図るため、既存住宅の長寿命化や省エネ化等に資する性能向上リフォームや子育て世帯向け改修に対する支援を行う事業
[上限]
下記要件別にそれぞれ補助制度額が定められています。
①長期優良住宅認定を取得しないものの、一定の性能向上が認められる場合:1戸あたり100万円
②長期優良住宅認定を取得した場合:1戸あたり200万円
③②のうち、さらに省エネ性能を高めた場合:1戸あたり250万円
上記のように、バリアフリー改修や断熱リフォームを行う場合には様々な補助金制度があります。
また、ここで1つ注意しておきたいことは"親名義のままリノベーションをしてしまう"ということです。
実は親名義のままリノベーションを行うと、リノベーションにかかるローン減税が適用できなかったり、贈与税が発生するなどの課税や問題が生じ、損をする場合があります。
下記コラムでは親名義のままリノベーションする際の注意点やお得にリノベーションをおこなうポイントについてご紹介していますので、是非ご覧ください。
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実家をリノベーションして快適な二世帯住宅へ
今回のコラムでは実家をリノベーションするメリットや注意点、補助金制度についてご紹介をさせていただきました。
親世帯と同じ建物内で生活することで、"家事や育児を手伝ってもらえる"というメリットがあります。単世帯の場合、家事や育児で手いっぱいになってしまい、余裕をもった生活が送れないこともありえます。
そのような時、近くに助けを呼ぶことができる大人がいると、身体的だけでなく精神的な余裕を持つことにもつながります。
しかし、親世帯と同居することにより家事や育児を助けてもらえるというメリットがある反面、デメリットとも捉えられます。昨今単世帯の家庭が多く、「親世帯に介入されるよりは自分たちで好きなように生活したい」と思う方も多くいらっしゃいます。
そのため、同じ建物内でもお互い仲良くやっていけるのかの事前確認も非常に大切になってきます。
このように多くのメリットがある二世帯での実家リノベーションですが、計画を進める際には親世帯と子世帯でしっかり話し合い、お互いが納得した上で計画を進めることをお勧めします。
KULABOでは一人一人のお客様にきちんと向き合い、寄り添ったご提案をさせていただくことを全スタッフ心がけております。今後リノベーションでお悩みになられましたら、是非KULABOにご相談ください。
このコラムの執筆者
西垣 達貴